年末年始の読書まとめ
せっかくまとまった時間があるのでバランスを考え、技術書、エッセイ、ノンフィクション、小説からまんべんなく選んで読み進めました。
技術書
コンピュータビジョンに関する最新のトピックをわかりやすく解説してあります。
コンピュータビジョンの分野は今、自動運転やロボティクスなどの応用先とそれを支える基礎研究としての深層学習の急速な発展でものすごいスピードで論文が出版されたり技術が発表されています。
企業の研究者としてそうした最新の技術を効率よく理解し広く知識を仕入れるためには良質な解説やレビューが欠かせませんが、本書はそれにぴったりでした。
今回が創刊号ですが、今後定期刊行していくようなので今後も読み続けようと思います。
エッセイ
この本は年末にリラックスしながら読めました。
軽妙な語り口で物理屋さんの生態を面白おかしく紹介していて、自分も物理をやっていただけに笑いながら読んでしまいました。
確かにこういう思考しちゃうよねっていうことや、物理学教室に巣食う人々の生態など物理の研究をやっていたころをなつかしく思い出しながら思わず笑ってしまいました。
やっぱり物理の研究はいいものだな、と改めて思います。
本書は2021年に読んだ本、ベスト1ですね。
ノンフィクション
寒い冬に冬山の本を暖かい安全な部屋の中で読むというのも楽しいものです。
タイトルから想像する内容とは違い、結構厳しい内容の本でアルピニストたちが厳しい登山で命を落とす話です。
安全で便利な社会にどこかなじめない、共感やコミュニケーションを重視する世の中に息苦しさを感じる、そんな社会から抜け出して一人冬山と格闘するという世界にあこがれもあります。
しかし実際には、想像するような生易しいものではなく常に死と隣り合わせの厳しい世界です。
そんな自分の命と向き合い自然とたたかうアルピニストにあこがれを抱きました。
フィクション
1/31ようやく読了しました。
上下巻で約800ページと長い小説ですが村上春樹の本は文字を追っている時間が心地よくて800ページ読んでももっとずっと読んでいたいという余韻が残ります。
とはいえ、また村上春樹に手を出すと心地いい場所に沈み込みそうで怖いのでまた来年のお正月休みまで春樹は取っておきます。
内容はというと、羊男にすべてが繋がるからまった世界。
これは今はやりの言葉でいうメタバースの世界で踊り続ける主人公の話なのか。
ネタバレになるので感想はこのあたりにしておきます。