しんさんのブログ

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「2030年:すべてが「加速」する世界に備えよ」を読みました

インターネットが当たり前に生活に浸透し、スマートフォンを誰もが使うようになったのはいつだったかなと考えると、意外と最近だなと気づきます。
これが本書でテーマにしている”加速”ってことです。
加速的に発展する科学や技術も最初はその加速にほとんど気づかないですが、ふと気づくとあっという間にその成果が身の回りにあふれかえっています。
指数関数的な変化ってつまりドラえもんでいう”ばいばいん”です、気づくとどら焼きを宇宙に捨てないといけないほどあっという間に増えてしまっているのと同じです。
この本では、そういう加速するテクノロジーがさらに組み合わさって、著者のいうコンバージョンが起きてさらに加速が進むという変化によりこれから世の中は今まで100年かかって起きたような変化が数年で進むよ、と述べてます。
人間は基本的には線形に変化する現象つまり1+1=2になるような変化には慣れていますが、指数関数的な変化を想像することは難しいのですが、本書はそのような変化がテクノロジーの分野で次々と起こって今後世界は大きく変わるという予言をしています。
基本的にポジティブな技術で明るい未来が開けるっていう楽しい話が多いのですが、第3部ではこれから人類が直面するかもしれない環境問題、食糧問題、水不足、紛争、などに対しても言及しています。
で、読んでいると結局それもテクノロジーで解決できるかもという底抜けに技術信奉、明るい未来ポジティブ思考の本でした。
本書のようにすべてがバラ色だと楽しい未来になりそうです。技術に対してポジティブになりたいときにはお勧めです。
日本についても結構言及されていて、ロボットについては日本の技術も注目されていることが分かります。

私自身は、テクノロジーで便利な世の中になるのはうれしいですが競争に巻き込まれて必死になるよりは、家族や落ち着く仲間たちと静かに穏やかに過ごしたいです。